The Way of the Sea, Transcending Space - Seated Contemplation, Continuous Small Universe, Colors of Life

teamLab, 2019, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

The Way of the Sea, Transcending Space - Seated Contemplation, Continuous Small Universe, Colors of Life

teamLab, 2019, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

空間の指定された場所に座って見る作品。

チームラボボーダレス内の空間「連続する小宇宙」に、「The Way of the Sea」の魚の群れが入ってくると、この作品ははじまる。他の作品が入ってくると、魚の群れはこの空間から出ていく。

光で描かれた魚群が空間を自由無礙に泳ぎ、その軌跡が光跡となり、空間に線を描いている。また、魚は、人々を把握し、ぶつからないように人々を避けようとする。人々はそれぞれ色を持っており、人の近くを通った魚は、その色に染まっていく。

この作品はチームラボの「鳥道」という作品のシリーズである。禅に「鳥道」という言葉がある。鳥の行く道は、人間の「道路」のように固定したものではなく、自由無礙なこと、そして跡を残さないことを意味する。

数千から数万の魚の群れの動きは、美しく神秘的で、まるで一つの巨大な生命体のようにも見える。群れには、リーダーもいなければ意思疎通もなく、となりの仲間が動くと自らも動くというような単純な規則で動いているとされている。しかし、数百匹の群れでほぼ同時に起こることの生理学的なメカニズムは謎に包まれている。そこには、人間がまだ理解していない普遍的原理の存在があるかのように感じる。何にせよ、群れによる彩色には、全体としての意思はない。人々の存在の影響を受けながら、一匹一匹がプリミティブな規則で動くことで、平面は、意図のない複雑で美しい彩色となる。

作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として、以前の状態が複製されることなく、変容し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。